更には、スマホからできる年末調整など、労務領域を幅広くカバーしています。, 2020年6月1日「パワハラ防止措置」義務化へ。人事労務担当者が取り組むべき対策とは, また、厚生労働大臣は、パワハラ防止措置の実施状況について事業主に対して報告を求めることができ(同法第36条1項)、, の要素に当てはまるか否かを個別的に判断されることになりますが、ここでは代表的な6類型をあげます。, 等による個人の発信力を考えれば、パワハラを軽視することは、企業にとって想定をはるかに超えたインパクトをもたらす可能性があります。一度のパワハラが、従業員の離職や株主からの信頼低下などを引き起こすトリガーになりかねません。. 2020年6月1日より「パワハラ防止法」が施行され、パワハラ防止のための措置が義務化されます。本稿では、パワハラの定義やパワハラを防ぐための対策についてまとめています。 5 加害者と被害者で休日分の支給要件に違いアリ! 【相談内容】 社内で深刻なパワーハラスメント(以下、パワハラ)のトラブルがあり、事態を収拾させるために加害者側の社員に数日間の自宅待機を命じ … 申し出があった場合は事実関係を迅速かつ正確に確認し、事実であれば速やかに被害者に配慮した対応を行う。また加害者に対しても適正な対処を行い、再発防止の措置を講ずる。, 【妊娠等に関するハラスメントの原因・要因を解消する措置】 コンプライアンス問題や労働問題と絡んで、ここ数年、特に企業で対応が急がれている問題のひとつとして「パワハラ・セクハラ問題」が挙げられます。, パワハラ・セクハラは人事単体の問題ではなく、全従業員に関わる根源的な問題。しかし、各種機関による調査結果を見ると、企業のセクハラ・パワハラ対策の実施率は決して高いとは言えません。なかには、従業員側が対策のクオリティに満足していないという場合もあるようです。(*1), その原因としては、「どこから手を付けていいのかわからない」という悩みや、経営陣と従業員の認識にズレが生じていることも多い様子。実際この問題は、どのように対策を進めるべきかイメージしづらく、なかなかゼロからの対策が難しい分野でもあります。, そこで本稿では、「セクハラ・パワハラ問題」に対して人事担当はいったい何をすべきなのか、いくつかのポイントに絞って解説していきます。, セクハラ・パワハラに代表されるハラスメント行為は、意外に身近な場所に潜んでいるもの。第三者から見て明らかな場合もありますが、当人にはそのようなつもりがなくとも、受け取る側が不快感・苦痛を覚える場合がよくあります。, 一般的なハラスメントのなかで、職場において特に注意が必要なのは、セクハラ・パワハラに加えて、妊娠・出産・育児・介護休業等に関するハラスメントが挙げられます。まずは、どういった行為がこれらのハラスメントに当たるのか確認していきましょう。, セクシュアルハラスメント(セクハラ)とは、相手が不快に感じるような性的な言動で、職場環境を悪化させたり、それに対する対応によって不利益を与えたりすることです。男性から女性だけなく、女性から男性、または同性に対してなど、性別や性的指向・性自認に関わらず“性的な言動”であればセクハラとなることがあります。, 具体的には、身体への不必要な接触や性的な冗談・質問などはもちろんのこと、性的な言動で周りにいる社員の就業意欲を低下・能力発揮を阻害する行為などもセクハラになります。, また、交際・性的関係を強要したり、それを拒否した社員に対して減給や解雇などの不利益を与えたりすること、「男のくせに」「女だから」といった発言などもセクハラになり得ます。, パワーハラスメント(パワハラ)とは、職場内での優位性を背景に、精神的または身体的苦痛を与えたり、職場環境を悪化させたりする行為のことです。上司から部下に対してのみではなく、先輩・後輩や同僚間、部下から上司に対して行われる場合もあり、職務上の地位や人間関係、専門知識など、さまざまな優位性に基づく行為がパワハラになり得ます。, 具体的には、叩く・殴る・蹴るなどの身体的な攻撃、ほかの社員の前であえて怒鳴りつけるなどの精神的な攻撃、無視、不当な形での降格や雇用不安を与えることなど。, 業務の適正な範囲を超えるものがパワハラと見なされ、机・壁を叩いて脅かしたり、業務外の行動を強要したりすること、遂行不可能なほど過大な要求や、逆に能力・経験とかけ離れた過小な要求をすることもパワハラに該当します。, 一般的によく言われるセクハラ・パワハラのほか、職場においては妊娠・出産・育児休業・介護休業等(以下、「妊娠等」とする)に関するハラスメントにも注意しなければなりません。これは、妊娠等に関する制度を利用したことなどを理由に、就業環境が害されたり、不利益扱いを受けたりすることです。, 具体的には、妊娠・出産したことによる嫌がらせや、妊娠等に関する制度の利用を阻害するような言動、制度を利用したことによる嫌がらせなどがハラスメントとなります。また、妊娠等に関する制度の利用によって、解雇や契約更新の拒否、減給・降格、不利益な配置転換などをすることは不利益取扱いに該当します。, 一度でもセクハラ・パワハラによるトラブルが社内外で公になってしまうと、最善の対策を取ったとしても、関係者間の人間関係が元通りになることはほとんどありません。結果的に、立場の弱いほうの従業員が「退職」という形で職場を去っていくケースが非常に多いのです。, つまり、セクハラ・パワハラは、“問題が起こってから対処するのではもう遅い”ということです。, したがって、問題が起きたあとの対処マニュアルをまとめる程度では意味がありません。問題が起きる前から、セクハラ・パワハラを効果的・効率的に「予防」する施策にこそ全力で取り組むべきなのです。, 一番大切なのは、会社としての「ルール作り」です。まずは就業規則等でセクハラ・パワハラを明確に禁じ、罰則も厳しく設定。その次に、いったん定めたルールをどのように運用し、従業員に対してどう守らせるのか決める「仕組み作り」に着手します。, そして、できあがったルールや仕組みを継続的に運用するためには、内容を従業員へ浸透させる必要があります。そこで効果的なのが「教育・広報」。社内外に対して長期的にアピールをしていくことで、徹底的に従業員への意識付けをしていくわけです。, どこから手を付けていいのかわからないという方は、まずこの3つに分類される施策を恒久的に実施し、将来のセクハラ・パワハラ問題の防止に努めていきましょう。, 具体的な施策の解説に入る前に、セクハラ・パワハラなどの対策において、どこまでが法的に定められた義務であるかを確認しておきましょう。, セクハラやパワハラ、妊娠等に関するハラスメントについて、それぞれのハラスメントそのものを明確に禁止する規定や直接的な罰則などはありません。しかし、ハラスメントは従業員の意欲・自信や心身の健康を損なう恐れがあるだけでなく、そういった問題を放置していたなどの場合、企業側が法的責任を問われることがあります。, 男女雇用機会均等法および育児・介護休業法においては、職場において妊娠等を理由とする不利益取扱いを禁止。さらに、セクハラや妊娠等に関するハラスメントを防ぐため、以下のような雇用管理上必要な措置をとることが事業主に対して義務付けられています。, 【方針の明確化および周知・啓発】 【公認心理師が解説】「パワハラ」という言葉は知っていても、具体的にどんな行為がパワハラになるのかが分からない方が多いのではないでしょうか。パワハラの法的定義と厚生労働省がまとめた6つの行為類型をもとに、パワハラ行為を確認してみましょう。 私たちクオレ・シー・キューブは、ハラスメントフリー(r)な職場を目指す企業の前向きなハラスメント対策を、あらゆる方面からサポートしています。 パワハラを受けているとき「パワハラ上司を懲戒処分してやりたい」という気持ちが出来てくるのは当然なことだと思います。, しかし、こうした思いを持ちながらも行動は起こさずにグッと耐えている人が多く、役所へのパワハラ相談は年々増加し年間8万件を超えることになり、もはや社会問題になっています。, こうした状況もあって、令和元年にパワハラ防止法が成立し、令和2年6月1日(中小企業は令和4年4月1日)に施行されました。, ただ、残念ながらこの法律は、あくまでパワハラを防止するための措置を会社に求めるものであってパワハラ加害者に対する処分を定めたものではありません。, パワハラの被害を受けた場合、法律によって懲戒処分を求めることができればよいのですが、そこまではできないのです。, では、この法律に頼らずに相手を「懲戒処分」するにはどうすればいいのか、今回はその要件についてお伝えしていきます。, ・けん責(注意・警告を行い、始末書を提出させて戒める処分)・減給・出勤停止・降格・諭旨解雇(会社の酌量で懲戒解雇より処分を若干軽減した解雇)・懲戒解雇, このように定められていれば、パワハラ加害者に対して懲戒処分を会社に求めることができます。, また、就業規則に懲戒事由として「パワハラをしたこと」と明記されていなくても、セクハラに関する規定があったり、パワハラが懲戒処分になることを従業員に周知していたことから、就業規則にパワハラの文言がなくても懲戒処分の対象とすることができると判断した裁判例もあります。, 厚生労働省が出しているモデル就業規則にも、パワハラ行為の禁止や違反した場合は、状況に応じて「けん責、減給又は出勤停止とする」というような処分内容も記載されています。, 今後、パワハラを直接の懲戒処分の対象とする会社は増加していくと思いますから、会社の就業規則は注視してください。, 具体的にはパワハラの定義として規定されている次の3点を検討して、総合的に判断することになります。, 会社がパワハラ加害者に懲戒処分を行なった場合、加害者から「処分が重すぎる。処分を撤回しろ」と裁判で訴えられるケースもあります。, 実際のところ、加害者に対して厳重注意や他の軽い懲戒処分によっても改善されず、行為が悪質である時でなければ「懲戒解雇」は難しいです。, 解雇は加害者にとって仕事がなくなり収入も途絶えることになるので、裁判でも考慮しているようです。, 裁判のパワハラ内容を見て、私個人としては「これは懲戒解雇だろう」と思う事例でも、減給や降級処分になっている例が少なくありません。, それでも、けん責、減給などの処分がされれば、加害者はハラスメント行為をやめると思いますので、就業規則をもとに懲戒処分を会社に求めることは効果があります。, また、この加害者が、もし転職することになった場合、採用面接などで前職を退職した理由を聞かれた際「パワハラ行為をしたから」とは言えないでしょう。, そうすると、面接で嘘をついたことになり、今度は内定取り消しや解雇になる場合もあり得ます。, 加害者にとっては、将来を通じてつきまとってくる大きなデメリットなのですが、これを理解していないパワハラ加害者は多いです。, 就業規則はパワハラに対する大きな盾になるので、利用することでパワハラ被害を最小限に食い止めましょう。, もし就業規則にパワハラについての記載がなければ、総務担当者などに就業規則改定を働きかけていくのも一つの手だと思います。, セクハラの場合は、個人の受け取り方でハラスメントに該当するかどうかが決まりますが、パワハラの場合は、平均的な労働者の感じ方を基準として判断されます。, そのため一定の客観性が必要とされており、本人の意に沿わないことがパワハラにあたるわけではありません。, そのためパワハラ行為を受けた場合は、5 W1 H で「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように行ったのか」ということを常に客観的にメモを取るようにしてください。, そして、その内容が就業規則の懲戒事由に該当するかどうかも確認しておくようにしましょう。, でも、パワハラ加害者から自分を守るには就業規則の効力は大きいですから、就業規則の内容を日頃からチェックしておくようにしましょう。, うまたにFP&キャリアオフィス パワハラの絶望的状況を乗り越えるヒント 2020年11月12日; パワハラの袋小路状態を突破するためのコツ 2020年11月5日; 自信を失わずにパワハラ上司と上手につきあう方法 2020年10月30日; 威圧的で周囲に緊張感を与える上司の傾向と対策 2020年10月20日; パワハラ上司と因果応報の法則 2020年10月13日 セクハラ・妊娠等に関するハラスメントの内容とそれを忌避する方針、加害者は厳正に対処することなどを明確化し、管理・監督者を含む労働者に周知・啓発する。, 【相談等に対して適切に対応するための体制整備】 yy=myDate.getFullYear(); 社内で深刻なパワーハラスメント(以下、パワハラ)のトラブルがあり、事態を収拾させるために加害者側の社員に数日間の自宅待機を命じました。 一方、被害者側の社員は精神的な苦痛から、うつ病を発症して会社を休んでいます。 この場合、加害者側・被害者側双方の社員に対し、休業手当を支払う必要がありますか?, <加害者の社員に対して> パワハラ行為の違法性が強く、懲戒処分の対象として就業規則に明記されている場合は、休業手当の支給は不要です。 ただし、就業規則に規定がなく、単なる事態収拾のための自宅待機命令であれば、休業手当の支払いが必要になる場合もあります。 <被害者の社員に対して> パワハラが原因でうつ病を発症したことが労災として認定される場合は、休業補償給付を受けられない休業開始3日間について、使用者が被害者の社員に対して、1日あたり平均賃金の60%を支払う義務があります。, “使用者の責に帰すべき事由”により労働者が休業した場合は、休業期間中“1日あたり平均賃金の60%以上の休業手当”を支払う必要が生じます(労働基準法第26条)。, 典型的な例は、以下のとおりです。 ・設備の故障などによる操業停止 ・経営難を理由に、社員へ自宅待機を命令した場合 など, 一方、以下の場合には、休業手当の支払いは不要と解されています。 ・天変地異による事業場の被災 ・労働者自身の違法行為などによる出勤停止 ・労働安全衛生法に基づいた、健康診断の結果による休業 など, では、休業の理由がパワハラの場合、休業手当を支払う必要があるのでしょうか? まず、加害者側の社員に対して見ていきましょう。, 仮に今回のケースが、以下の(1)・(2)に該当する場合は、“労働者の責に帰すべき事由”であるため、休業手当の支給は不要です。 (1)パワハラ行為の違法性が強い (2)パワハラが懲戒処分の対象として就業規則に明記されており、それに基づいて“出勤停止”の処分を受けている, しかし、とりあえず事態を収拾させるために自宅待機を命じたに過ぎない場合は、“単なる業務命令に基づくもの”であるため、休業手当の支払いが必要になる可能性もあります。, 一方、被害者側の社員については、“休業が私傷病によるもの”として取り扱われるのであれば、労災ではなく健康保険法第99条の“傷病手当金”の支給対象になります。 (※傷病手当金:業務外の事由による病気やケガの療養のため、連続する3日間を含み4日以上仕事に就けず、賃金を受けられなかった場合に支給されます。), しかし、うつ病の発症が職場のパワハラによることが明らかで、労災として認定される場合は、健康保険法ではなく、労働者災害補償保険法第14条の休業補償給付の対象となります。 (※労災保険の休業補償給付:業務または通勤中の負傷や病気の療養のために休業し、賃金を受けられなかった場合、休業開始後4日目から支給されます。), 労災に該当する場合は、被害者が給付を受けられない休業開始3日間については、使用者が労働基準法第76条の休業補填として、1日あたり平均賃金の60%を支払う義務があります。, 加害者側に休業手当を支払う場合の最低限度額と、被害者側に休業補償を支払う場合の額は、どちらも平均賃金の60%です。 しかし、加害者側に支払う場合と、労災認定された被害者側に支払う場合とでは、“休日”に該当する日の支給について違いが生じます。, 加害者の休業期間中に所定休日または法定休日がある場合、当該休日については休業手当を支払う必要がありません(昭24・3・22基発 4077号)。 一方、労災認定された被害者が休業に入った3日間については、休日に当たる日も休業補償の支払いをする必要があります。, 人材開発プラットフォームサービス 『Motify HR』を運営しています。このブログでは、「経営者と役員とともに社会を『HAPPY』にする」 をテーマに、HR領域の情報を発信しています。. 更には、スマホからできる年末調整など、労務領域を幅広くカバーしています。. パワハラ行為者(加害者)行動変容プログラム 本サービスの位置づけ. // -->, パワハラ行為をした社員(パワハラ加害者)について、社内調査、面談、懲罰委員会を開催し、処分(有無)が決定した。, 「このままではいけない」、「自分が何とかしないといけない」など、パワハラ行為をした本人(パワハラ加害者)の気づき・自覚を促進, パワハラ行為をした本人(パワハラ加害者)が考案した具体策を職場で実行し、再発防止・職場環境の改善を図る, 「間」をとる、声のトーンを落とす、ゆっくりしゃべる、など意識し気をつけるようになった, 昔の部下指導が通用するわけではない。世の中の動きについていけていなかったことが分かった, 365日、つねに緊張の糸が緩むことがなかったので、週末、体を動かすことで発散している, これまで業務でいろいろなセミナーを受けたが、ここまで自分自身を見つめるプログラムは初めてでとても役立った, ロール・プレイで部下との対話の映像を見せられ、自分はこんな風に部下に接していたのかとぞっとした, 会社では弱みを見せず頑張っているが、ここでは本音で話せるので心理的にとても楽になった, 報告を聞いて、参加者(パワハラ加害者)の変化のプロセスが見えるようで大変興味深かった, 研修終了後の社内での対応の仕方について指導やアドバイスがもらえるので、大変助かっている. 神戸市中央区海岸通3-1-1 KCCビル4F セクハラ・パワハラに代表されるハラスメント行為は、意外に身近な場所に潜んでいるもの。第三者から見て明らかな場合もありますが、当人にはそのようなつもりがなくとも、受け取る側が不快感・苦痛を覚える場合がよくあります。 一般的なハラスメントのなかで、職場において特に注意が必要なのは、セクハラ・パワハラに加えて、妊娠・出産・育児・介護休業等に関するハラスメントが挙げられます。まずは、どういった … 2020年6月1日から、通称「パワハラ防止法」と呼ばれる、改正版の「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(改正労働施策総合推進法)」が施行されます。, それに伴い、パワハラに対して、雇用管理上の措置義務が事業主に課せられるようになります(中小企業主については、2022年3月31日までは努力義務)。, 今回は、パワハラ防止法の概要を説明するとともに、パワハラの定義と類型、企業の人事労務担当者が取るべき対策について紹介します。, パワハラ防止法の改正によって、事業主に対してはパワハラ防止のために雇用管理上必要な措置を講じることが義務付けられました。, これに伴い、パワハラに関する紛争が生じた場合、調停等の個別紛争解決援助の申出を行えるようになります。, 事業主がパワハラ防止のために雇用管理上必要な措置を怠った場合には、厚生労働大臣がパワハラ防止措置の実施状況について指導または勧告することができ、かつ、これに従わなかった場合、その旨が公表されることがあります(改正労働施策総合推進法第33条1、2項)。, また、厚生労働大臣は、パワハラ防止措置の実施状況について事業主に対して報告を求めることができ(同法第36条1項)、事業主がその報告をせず、または虚偽の報告をした場合は、20万円以下の過料が課される可能性があります(同法第41条)。, したがって、企業の人事労務担当者としては、今回の改正法を踏まえて十分な措置を講じる必要があります。, パワハラ防止法が対象とするパワハラとは、以下の3つの要素をすべて満たすものであると定義されています。, 対象となる行為がパワハラに当たるかは、これら1〜3の要素に当てはまるか否かを個別的に判断されることになりますが、ここでは代表的な6類型をあげます。, 人格を否定するような言動、長時間に渡る厳しい叱責等といった脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言など, 業務とは関係のない私的な雑用の処理を強制的に行わせるといった業務上不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害など, 管理職に対して、誰でも遂行可能な業務を行わせること等といった能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないことなど, 職場外でも継続的に監視したり、私物の写真撮影をしたりする等、私的なことに過度に立ち入ることなど, 就業規則や社内報、パンフレット、社内ホームページ等や研修、講習等において、パワハラの定義、内容およびその発生の原因や背景並びに職場におけるパワハラを行ってはならない旨の方針を明確化し、管理監督者を含む労働者に周知・啓発する義務があります。, また、パワハラを行った者に対して厳正に対処する旨の方針及び対処の内容を就業規則等の文書に規定し、管理監督者を含む労働者に周知・啓発しなければなりません。, パワハラ相談への対応のための窓口をあらかじめ定め、従業員に周知しなくてはなりません。なお、窓口については、外部機関への委託も可能です。, パワハラの相談に対し、相談担当窓口は、その内容や状況に応じて適切に対応する必要があります。これは、現実的にパワハラが起きている場合だけではなく、パワハラが生じるおそれがある場合や境界事例の場合にも、広く相談に応じ、適切に対応すべきです。, 事前の対応だけではなく、パワハラが起こってしまった後の事後対応も適切に行わなければなりません。, まず、パワハラに係る相談の申出があった場合には、相談者に配慮しながら、事案に係る事実関係を迅速かつ正確に確認する必要があります。また、相談者及び行為者の言い分が食い違う等、事実確認が困難な場合には、調停や第三者機関を用いることもできます。, 事実関係を確認しパワハラが実際に行われたことが確認できた場合は、速やかに被害者に十分配慮した措置をとらなければなりません。具体的には、行為者に謝罪させるなど当事者の関係改善をサポートしたり、行為者と被害者の距離を置くなどが考えられます。, それにあわせて、就業規則で定められたパワハラに関する規定に基づき、行為者に対して必要な懲戒その他の措置を講じます。, さらに、改めて職場におけるパワハラ防止に向けた方針を周知・啓発し、再発防止措置を講じる必要があります。, 相談者・行為者等のプライバシーの保護のために、必要な事項をあらかじめマニュアルに定め、相談を受けた際には、当該マニュアルに基づき対応することや、相談窓口の担当者に必要な研修を行う等の措置を講じる必要があります。, あわせて、相談窓口担当者に研修を受講してもらう、社内報等で周知・啓発することなどが考えられます。, また、就業規則・社内報等において、パワハラの相談等を理由として、相談者が解雇等の不利益な取扱いをされない旨を規定し、周知・啓発をすることも必要です。, 以上のように、事業主には各種のパワハラ防止措置が義務付けられており、事業主にとって適切な制度設計は急務となります。, 現代のコンプライアンス重視の風潮や、SNS等による個人の発信力を考えれば、パワハラを軽視することは、企業にとって想定をはるかに超えたインパクトをもたらす可能性があります。一度のパワハラが、従業員の離職や株主からの信頼低下などを引き起こすトリガーになりかねません。, これを機に、従業員と会社を守るために、しっかりとパワハラ防止措置の体制整備に取り掛かりましょう。, 弁護士法人ALG&Associatesは、中小企業・ベンチャー企業のみならず上場企業の企業活動に伴い生じるあらゆる問題解決に積極的に取り組んでいます。東京・宇都宮・埼玉・千葉・横浜・名古屋・大阪・神戸・姫路・福岡に支部があり、約90名の弁護士が所属しております。企業法務・労務だけではなく、医療過誤、交通事故、離婚、相続、刑事など幅広く専門性を追求し総合病院型の法律事務所を目指します。 他の執筆記事はこちら, 従業員からの情報収集にはじまり、面倒な手続き書類の自動作成、役所へのWeb申請も可能です。, 大量の手書き作業や、転記ミスのチェック、役所へ出向くことも、窓口で並ぶことも、もう必要ありません。, 人事マスタ(従業員データベース)や、Web給与明細、源泉徴収票の配布。 "); 代表 馬谷邦彦 パワハラ・セクハラについて、社内ルールや規則・仕組みを変更したり、研修を実施したりした際は、必ず社内での周知を徹底しましょう。 グループウェアの掲示板や各種会議、朝礼などで、「しつこい」と思われるくらいに徹底的かつ定期的に告知を行うと、しっかり意識付けできます。 相談窓口をあらかじめ定め、担当者が状況に応じて適切に対応できるようにする。また、ハラスメントに該当するか否かはっきりしない場合も、広く相談に応じる。, 【事後の迅速かつ適切な対応】 「パワハラ防止法」についてのよくある質問について、社労士がまとめた記事です。現場で人事担当者が気になるであろうパワハラ防止法の疑問点をq&a形式でわかりやすく解説しています。 2020年の6月より「パワハラ防止法(※)」が施行されるのをみなさまはご存じでしょうか(大企業では2020年6月、中小企業では2022年4月施行)。, 「部下への指導がしにくくなる」といった声も聞こえてきますが、そういった考えをお持ちの方は、考え方を見直す必要があるでしょう。パワハラは企業の生産性を落とす大きなリスク。対策は、待ったなしです。, ※パワハラ防止法:改正版の「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(改正労働施策総合推進法)」の通称名。, A1:「パワハラ防止法」というのは通称です。労働施策総合推進法が改正され、その中で「パワハラ」に関して、はじめて法律上で規定されました。, また、規定に基づき、パワハラ指針(事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針)も公表されました。, A4:正社員のみならず、アルバイトやパート、契約社員など事業主が雇用する全ての労働者が対象となります。, A5:増えています。次のとおり、民事上の個別労働紛争における「いじめ・嫌がらせ」の相談件数は毎年増加しており、看過できない状況です。, (1)個別労働紛争解決制度の施行状況(平成30年度)では、「いじめ・嫌がらせ」が7年連続相談件数トップ(82,797件)となっています。次いで、2位が自己都合退職(41,258件)、3位が解雇(32,614件)です。, (2)精神障害労災補償状況(平成30年度)支給決定において、具体的な出来事として「(ひどい)嫌がらせ、いじめ又は暴行を受けた」「上司とのトラブルがあった」の件数が多数を占めています。, (3)厚生労働省が公表した「平成28年度職場のパワーハラスメントに関する実態調査報告書」によると、過去3年間にパワーハラスメントを受けたことがあると回答した従業員は32.5%(およそ3人に1人)で、平成24年度の調査時25.3%(およそ4人に1人)よりも7.2ポイント増加しています。, これらのデータを見てもわかるように、パワハラはかなり身近な、各企業が自分ごと化して向き合わなくてはならない社会問題と言えるでしょう。, パワハラを受けることにより、人格や尊厳を傷つけられたことによる仕事への意欲の喪失、うつ病の発症、休職や退職、ひどい場合は自殺してしまうケースさえあります。, パワハラが発生することで、周囲の人たちも仕事への意欲が低下し、職場全体にも悪影響を及ぼします。離職の誘発や生産性の低下へとつながる可能性もあるでしょう。, パワハラの加害者も懲戒処分や訴訟リスクを抱えることになり、自分の居場所が失われる可能性があります。, 企業にとっても、業績悪化や貴重な人材の損失につながるおそれがあります。また、パワハラ問題を放置した場合には、企業名公表や、裁判で使用者責任を問われ、顧客や株主、あらゆるステークホルダーからのイメージダウンにつながりかねません。, A7:平成28年の厚生労働省の実態調査によると、パワハラが発生しやすい職場には次の3つの特徴があるとされています。, A8:いいえ、相手の主観だけで判断はできません。客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、パワハラに該当しません。, Q9:業務上の指導とパワハラとの線引きが難しいのですが、どのように気をつけたらいいのでしょうか?, A9:パワハラとの具体的な行動の線引きは、代表的な言動の6類型について理解し、留意しましょう。, 一見、当たり前のように思う方もいらっしゃるかもしれませんが、職場全体で上記の理解を浸透させる取り組みを進める必要があるでしょう。, A11:Q6でまとめたような、パワハラ防止措置を怠った場合の経営リスクを説明してください。, A12:経営トップからのメッセージと管理職研修が必要です。経営層自らがパワハラに対する意識を高めて行動しなくては、管理職の理解も進みません。, A13:アンケートを取ることにより、職場の問題等が具体的に浮き彫りになります。従業員へのパワハラ研修などの前にアンケートを取っておくと効果的でしょう。, A14:留意点は次のとおりです。また、セクハラやマタハラ等、ハラスメント窓口として一元的な相談窓口が望ましいです。, 昨今、スポーツ界でもパワハラ問題が顕在化しています。私も高校時代バスケ部に所属していましたが、ビンタが当たり前の部活で、ついには全員で辞めてしまった過去があります。, 今回、パワハラ指針を読むと、パワハラに該当すると考えられる例は、暴力やいじめ、嫌がらせ、仲間外しであり、どなたでもこれはダメだとわかるレベルのものばかり。何でもかんでもパワハラというわけでは、全くないのです。, パワハラは当事者間だけの問題ではなく、組織全体に影響を及ぼす大きな問題です。経営トップ含め全従業員がパワハラ問題をよく理解し、「時代は変わった」という共通認識を持つことが肝要です。, 国内において、パワハラ防止のための動きが進むきっかけとなった電通事件について、以下の記事で解説しておりますので、よろしければ合わせてお読みください。, 平成13年東京都千代田区飯田橋にて開業。一方的な法律用語のたれ流しではなく、生きた(使える)情報を顧客に提供。日本経済新聞、ビジネストピックス(みずほ総研)、労働・社会保険完全マニュアル(日本法令共著)、月刊ビジネスガイド、経理ウーマン、ビジネスアスキー他執筆・講演多数。東京都社会保険労務士会千代田統括支部副支部長等拝命。

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